町長からのそよ風だより(第62号-環境問題について‐)
2019年10月10日
彼岸も終わり、朝晩の肌寒さを感じる今日この頃、町民の皆様には益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
先月、台風15・17号により全国各地で大きな被害をもたらしましたが、当町においてはこれといった被害も無く、安堵しています。
さて、異常気象、異常気象と言われて何年たったでしょうか。今や異常気象ではなく常態化している気候変動としか言わざるを得ません。
7月でお知らせしましたが、スウェーデンの環境活動家で学生のグレタ・トゥンベリさん(16 歳)が、今回国連本部で各国指導者に対し、地球温暖化への即時対応と行動をとるように訴えました。
今回の国連での「気候変動サミット」を主導した国連のグレテス事務総長は、「我々は気候危機に負け続けていたが、世界は目覚め始めている」とし、次世代である若者たちの抗議や怒りの声が世界的に広まり、77ヵ国が2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにすると強調しましたが、残念なことに主要排出国の米国、中国、インド、日本などは入っておりません。
目標達成は容易ではありませんが、ドイツのメルケル首相は、気候変動対策へ2014年比の2倍の約4,700億円を投じると表明し、フランスのマクロン大統領は緑の気候基金への出資額を増額することを約束しました。
しかし、日本はどうでしょうか。原子力発電所の再稼働問題を抱え、温暖化ガスを多く出すとされている石炭火力発電を新増設する方針を変えておらず、世界から批判されています。「パリ協定」では、産業革命前からの気温上昇を1. 5 度以内にする目標を掲げていますが、既に約1度上昇するなど、対策は後手後手に回っており、グレタさんは「私たちは絶滅の淵にある」と訴えています。
経済発展と地球温暖化やプラスチックなどの環境問題の両立は大変難しい問題ですが、避けては通れないものであり、一人一人が考えなければならないものと思っています。
日中と朝晩の気温差が増していますので、体調管理に十分気を付けて健やかに暮らしていただきますようお願い申し上げます。