町長からのそよ風だより(第33号-バイオガスプラントの視察研修等について‐)
2017年3月10日
立春も過ぎ、日一日と日照時間が長くなっている今日この頃、町民の皆様には益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
2月9日~10日にバイオガスプラントの先進地であります、鹿追町に町議会議員の皆様と視察研修に行ってまいりました。
鹿追町は、十勝平野の北西に位置し、農業と観光を基幹産業とする人口約6,000人の純農村地帯で、農業生産額は約215億円で、内訳として畑作約28%、酪農約51%、畜産約21%となっており、乳牛飼育頭数は約19,000頭で出荷乳量約10万トン、肉牛頭数は約11,000頭となっております。
これまでの課題としては、家畜ふん尿の悪臭、地下水や河川の窒素負荷が問題となっており、バイオガスプラントの整備に至ったとのことです。
今では、2基目の整備が終わり、環境改善が図られたと同時に、プラントから生まれる有機質肥料である消化液による土壌改良や農産物の品質向上、ふん尿処理に係る労働時間とコストの低減、化学肥料等のコスト削減をはじめ、発電による余剰熱を利用したチョウザメ飼育施設やマンゴ-栽培、農産物保管施設など多角的な産業を創出しており、地域の活性化に大きな貢献をしています。
また、環境省のモデル実証事業として、「しかおい水素ファ-ム」を整備し、バイオガスから水素を製造して地域に供給するとしており、低炭素な水素社会の実現を目指しております。
当町においても電力の自家賄いや売電等による地球温暖化の防止、ふん尿処理⇒消化液⇒畑や牧草地への肥料・飼料⇒畜産のふん尿といった循環型の農業構築により、本町の安全・安心な地球環境に優しい農産物としてのイメ-ジアップが図られます。
また、プラント施設での雇用が生まれると同時に、余剰熱を活用した温室栽培や魚類の養殖事業など新たな産業を創出することができます。当町におきましても、将来的に次世代に負の遺産を残さぬよう、エネルギ-の地消地産を目指すと同時に、地球を傷めない取り組みを推進していきたいと考えております。
2月20日、北海道漁港漁場協会役員会が札幌で開催されました。当町の主産業であります「ホタテ養殖事業」の昨年からの大量へい死の現状を訴え、原因の究明と対応・対策を強く求めてきましたが、一刻も早くその究明・対応を期待するものであります。
2月21日、JR小幌駅業務に関する協定を締結いたしました。JR北海道からは、適切に維持・管理されているという評価をいただき、観光振興・観光資源の核として商品化に取り組み、経済活性化につなげてまいります。
2月24日、NHKの北海道中ひざくりげ「今夜はとことん!豊浦町」が放送されました。豊浦町のいちご・ホタテ・豚肉の3大特産品をはじめ、日本一の秘境駅「小幌駅」をはじめ多くの観光資源がPRされ、今後の経済活動に大きな弾みになるものであります。
平成29年度は、総合戦略の協議を踏まえ、本格的な活動・節目の年になりますので、関係団体や町民の皆様の連携・協力を願うとともに、町民皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。